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体調が髪でわかる!?
頭皮がかゆい、赤みがある、髪のハリコシ不足、脱毛…などの髪悩みはもちろん、疲れやすい、何となく不調、あちこちが痛い…など、体調の悪さも気になるときにトライしてみたいのが、クリニックなどで行なわれている「毛髪ミネラル検査」。何本かの毛髪を検査機関に提供すると、数日でその人の体内のミネラルの過不足や、蓄積された有害金属などの量などが極めて正確にわかるというシステムです。その結果をもとに、その人に合わせたサプリメントで足りない栄養素を補うなど、オーダーメイドな治療が可能になります。
毛髪ミネラル検査は病院でも受診可能
これはつまり、髪が単なるボディパーツではなく、髪が体の不要な老廃物を捨てる排泄器官でもあることを表しています。便や汗と同じように、髪も体から不要なものを外へと排出する役割を担っているのです。髪の状態ってその人の体の内側の状態を映し出す鏡なんですよね。そこの目をつけたのがこの検査法。何をやっても改善が見られない不調の理由が、体内のミネラルバランスの不均衡だったり、体内に残留した有害金属だったりすることがあります。本気のアンチエイジング治療の一つとして、内科や皮膚科、美容系クリニックや統合医療系のクリニックなどで取り入れられています。
ミネラルバランスと有害金属量がわかる
東京・広尾のメディカルヘアケアサロン「サロン・ド・リジュー」では、この毛髪ミネラル検査の進化版が受けられます。それが、ミネラルとデトックス研究の第一人者である、大森隆史医師による「オリゴスキャン検査」。体内のミネラルバランスと有害金属量がその場で正確にわかるようになったというんです。過去に他のクリニックで毛髪ミネラル検査の体験取材をさせていただいたことがあったのですが、結果が出るのに数日かかるため、2度足を運ばなくてはならないことがちょっと面倒でしたが、これなら簡単! 早速体験させていただきました!
デトックス医療の第一人者に見ていただく!
大森隆史医師は、デトックス医療の第一人者。日本に「デトックス」という言葉を広めたパイオニア的存在のドクターです。デトックスというと、日本では美容分野のものというイメージがまだ強いのが現状ですが、実は、欧米では原因不明の不調…例えばアレルギーや認知症などの様々な現代病の治療にも広く活用されています。大森医師は、デトックスとビタミン、ミネラルなどを投与する栄養療法で発達障害の子どもたちへの治療を積極的に行い大きな実績を上げています。そんなドクターが「サロン・ド・リジュー」を月に1〜2度訪れ、カウンセリングとオリゴスキャン検査を行ってくれるのです。
どのように検査するかというと、こうします。
髪ではなく、何と機器を手のひらにかざして光をあてるだけ(散々髪の毛の排出機能について語っておきながら、実は髪を使わない、というオチですみません…)! ピッピッピッで、自分のその場での体内の必須ミネラル量と有害金属量がモニターに映し出されるという画期的なシステム!
毛髪ミネラル検査の結果が出た!
まずは「ミネラル測定結果」から。各ミネラルの過不足をグラフで表しています。ちなみに、赤は「欠乏または過剰」、黄色は「やや不足または過剰気味」、グリーンは「標準範囲」を表しています。私の結果は以下の通り。
「赤」 亜鉛
「黄色」 リン・ケイ素・銅・クロム・モリブデン・セレン
同時に体内に蓄積された「有害重金属測定結果」もわかります。こちらでは、赤が出ているものはなかったものの
「黄色」 アルミニウム・カドミウム・銀・ヒ素・バリウム・水銀・鉛
がやや高値になっていることが判明。全体としての
「トータル毒性」 要注意68%
というラインすれすれの状態です……。これって、私の40年以上にわたる食生活や生活環境などで構築されてきた自分の体の健康レベルの採点表みたいなもの。単なる美容的なアンチエイジング対策だけでなく、今後自分の体に起こる不調や病気関する情報まで秘めているのです。「必須ミネラルの体内における量はたったの4%。でもこの4%が体の機能に重大な影響を与えます。どんなにいいものを摂っても、体内に有害金属などが蓄積されていたら良い結果は生まれません。足し算と引き算を上手に行うことで、不調などの原因がわかるわけです」(大森隆史先生)。
検査結果で不足していた栄養素
私の結果で最も不足している亜鉛は、細胞を新しく作り出す時に重要なミネラル。皮膚や頭皮が傷ついた時の修復や、頭皮の毛母細胞が新生毛を作り出す時にも必要になってきます。肌や髪だけでなく、味覚障害や胃潰瘍の治療にも有効とされていて、子供にとっては脳の神経をつなぐ役割もあるそう。貝類に多くふくまれているそうなので、意識してたくさん摂らなくては!
では、「美肌や頭皮にとって重要なミネラルとは何ですか?」とたずねたところ、
カルシウム、マグネシウム、食品から摂取する鉄、亜鉛、ヨウ素
というお答えが。カルシウムやマグネシウムは頭皮や肌だけの問題ではなく、体の維持に絶対必要な栄養素なのですが、特に興味深かったのは、ヨウ素のお話。海藻類に多く含まれるヨウ素は、甲状腺ホルモンの原料になる栄養素。これを原料に、のどにある甲状腺でホルモンの素になる物質が作られると、不活性の状態で体の隅々へと運ばれていきます。これらが適所に届いたところで、活性化のスイッチが入ると、筋肉、肌、髪、爪などの若々しさを保つために動き始めるのです。例えば、これが毛母細胞に届き、活性化すると、新しくできた毛の赤ちゃんの中に、メラニン色素を作り出すため、白髪にならずにきれいな黒髪が生まれます。つまり髪のエイジングケアには欠かせないものなのです。
この甲状腺ホルモンを活性化させるスイッチになるのが、セレンという栄養素。ところがこのセレン、有害金属の水銀と結びついて体の外に排出するという性質もあるため、もし体内の水銀保持量が多いと、水銀を外に排出することを優先してしまい、甲状腺ホルモンを活性化している場合じゃない!という事態に陥ってしまいます。ですので、水銀を排出して、セレンを多く摂るという流れを作れば、髪と肌のエイジングケアができるわけです。
不足した栄養素を補うサプリメント
水銀のほか、鉛やカドミウムなどの排出に必要になるのがαリポ酸ですが、そのほか、亜鉛やヨウ素などの重要なミネラル類を含み、体内から美髪を生み出す力を高めるインナーバランスケアができるのが、この大森先生の監修したサプリメント。

インナーケアと同時に、頭皮の皮脂に溜まった活性酸素や有害金属をデトックスできる育毛ローション(H&A スカルプスキンセラム gr 100ml¥10,000)もあり、セットで使えばさらに効果アップ。こちらも大森医師の監修で、ご自身も発毛が改善されたという話。パートナーと一緒に使うのもアリでしょう!
おまけ:私は偏頭痛があるので、「もしやこれも体内の有害金属の影響?」と大森医師に伺ったところ「偏頭痛は血管拡張時に起こります。血管の壁にカドミウムが付着していると、偏頭痛の症状が起こりやすくなることがあります」とのこと。よくよく結果を見たら、確かに私のカドミウムは高値レベル! ああ〜〜そうだったのね〜〜……なんだか納得。早速今日からデトックスに勤しみます!
投稿者プロフィール
- マチュア女性のヘア情報サイト『HAIRISTA』を監修。毛髪診断士・認定講師。化粧品販売の仕事をしていた母の影響から、美容に興味をもつ。女性誌編集部での美容担当を経て、フリーランスの美容エディター・ライターとして独立。女性ファッション誌・美容雑誌のヘアを中心とした美容ページのほか、化粧品メーカーの広告、WEBの編集・ライティングなども手がける。
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